正論がしんどくなった人へ。これは解決策じゃない

「頑張れない自分が悪い」

そう思い続けてきた人ほど、今の社会はしんどい。

なぜなら、

  • ハードワークは当たり前
  • 努力するのも当たり前
  • 結果が全て

こういった考えや言葉がバンバン飛び交っているから。

「頑張れない自分が悪い」と思って落ち込む理由は、自分が弱いからじゃない。

こういう正しさが強すぎる場所に、長く居すぎただけだけ。

世の中には、「正しいこと」が多すぎる。

頑張れ
努力しろ
スキルつけろ
目標持て
行動しろ

どれも間違ってない。

けど、正しすぎる。

反論もできん。

正しいことって、体調がいい人にしか効かない薬みたいなところがあると思う。

元気な時は効く。

余裕がある時は力になる。

でも、

弱っている時に飲むと逆に体を壊す。

それなのに今の社会は、弱っている人ほど「もっと正しいこと」を飲ませようとする。

ってか、自分もそれを飲むことが正しい事だと思い込んでる。

それが今のしんどさの正体

「頑張れない」は欠陥じゃない

動けん
やる気が出ん
未来の話をされると気が重い

こういう状態になると、「自分はダメだ」と考える。

でも本当は逆で、ダメになるほど頑張ってきた結果、止まってるだけ。

人間にはブレーキがある。

ブレーキがあるから壊れずに済む。

止まるのはバグじゃない。

ちゃんとした機能だし、それが正常に働いている証拠。

それを、

怠け
甘え
努力不足

で処理する方がよっぽどバグだと思う。

「このままじゃダメだ」
「変わらないと置いていかれる」

この言葉が出てくる時点で、もう十分追い詰められてる。

本当に余裕がある人は、「変わらないと」なんて思わん。

淡々とやる
できることをやる
休みながら進む

つまり、変わらなないと、と焦っている時点で、もう正常な判断ができる状態じゃない。

その状態で、

さらに変われ、動け、成長しろ、と言われても、無理なものは無理なのよ

これを読んでいるあなたも、多分そうだと思う。

でも安心して欲しい。

一生、変われん。とは言っていない。

その時の自分の状態にあった対応が必要だということを言いたい。

常に、

努力しろ
目標持て
行動しろ

っていう状態が良くないと言っている。

そもそも、あなたの状態が前向きなら、こんな文章読んでいない。

これをここまで読んでいるということは、今、あんたはしんどいはず。だから、今の段階で前向きに行動するなんて無理。

今は別の選択をすべき。

だから、ここでは解決策を出さん。

どうすれば変われるかも書かん。

何をすれば立ち上がれるかも書かん。

それより先に、「今の状態を異常扱いしない視点」を書く。

今は止まってていい
今は考えなくていい
今は休んでいい

この感覚を一度、身体に植え付ける必要がある。

ここまで読んで、

「分かる気がする」

「でも、この先どう考えたらいいのか分からない」

「また正論の世界に戻ったら、同じことになりそう」

そう感じた人だけ、続きを読んで欲しい。

・正論の世界とどう距離を取るか
・「変わらない」をどう扱えばいいか
・この避難場所というか避難文をどう使えばいいか

答えじゃなく、思考の整理を書いていく。

今すぐ変わりたい人向けじゃない。

立ち止まったまま、少し楽になりたい人向け。

必要な人だけでいい。

正論の世界は「もう降りてもいい」

正論は、パワーがあって戦える人のためのもの。

余裕がある人、体力がある人、まだ削られていない人には役に立つ。

でも、戦えない時期もある。

たとえば、

朝から何もトラブルは起きていないのに、出社するだけでしんどい日。

仕事量が多いわけでもない。人間関係が最悪なわけでもない。評価もそこまで悪くない。

それでも、「今日もちゃんとやらんと」この一文が頭に浮かんだ瞬間、もうしんどい。

この状態で、「気合が足りない」「もっと努力しろ」と言われても、、、、

弱っている人に正論を向けると、正論は刃物になる。

だから、戦場から一度降りる判断は負けじゃない。

生き延びるための選択

「変わらない」を選んでもいい

世の中は、変わる人だけを前提に回っている。

成長しろ
アップデートしろ
昨日の自分を超えろ

たとえば、SNSや本で、「他人ではなく過去の自分と比べる」という言葉を見るたびに、なぜか気が重くなる。

一見、良い考えだとは思う。「他人ではなく過去の自分と今の自分を比べる」

頭では分かってる、正しいことも知ってる。

でも、「今は、前より下がってる気がする」そう感じる日もある。

その時、

成長を義務にするとどうなるか?

過去の自分と比べてばかりいるとどうなるか?

「成長できていない自分」を否定し始める。

でも本当は、下がる日があるから、戻る日だってあるはず。

そこを見落としている。

変わらない時間はサボりじゃない。

いつかの成長の過程かもしれんし、そもそも成長しないかもしれない。でもそれだとしてもそれの何が悪い。現状を維持できる時点でOK

頑張れない時期の正体

動けん日が来ると、人は理由を探す。

怠けてるから?
甘えてるから?
才能がないから?

たとえば、休日にやることは山ほどあるのに、ベッドから出られない日。

スマホを見て、時間だけが過ぎていく。

そのたびに、「何もできんかった」「今日も無駄にした」と自分を責める。

でも、本当に何もしていないかというと、そうじゃない。

外に出ない選択をしている
刺激を減らしている
エネルギー消費を抑えている。

これはサボりじゃない。防衛反応

「そんなん、こじ付けやん」

と言う人がいると思う。

でも、こじ付けでいいのよ。

こじ付けて自分を肯定するくらいが丁度いい。

もっと自分を大切に、、、とか、自分にありがとうって、、、、みたいない綺麗事を言いたいんじゃない。そもそも、そんなんも無理だと分かってる。

そうではなく、こじ付けろ。

オレは正しい。

オレは今休んでるんだ。

動けんではなく、動いていないだけだ。

よし、寝るか。

飯食うか。

ダラダラYouTubeでも見て笑うか。

自分で自分から選択してるんや。とこじ付けろ。

この文章は、読んだあとに「何かせんと」と思わせるためのものじゃない。別に何もせんでええやん別に。と思い出すための文章。

  • SNSの言葉で急に心がザワついた時
  • 「自分は何をやってるんだろう」「このままでいいのか」という声が頭に出てきた時

読み返して欲しい。

正論の外側がある、それを思い出すために使ってほしい。

人は元気な時は正論で生きられる。

でも、

弱った時に正論しか居場所がないと、逃げ場がなくなる。

だからこの文章は、正論の『外』を書いた。

また戻りたくなったら、いつでも読み返して欲しい。

何も変わってなくていい。
立ち上がってなくていい。

壊れていなければ、それで十分。

最後にぶっちゃけると、

正直に言って、オレにはあなたの気持ちは分からん。すまん。でもそれが事実だし、あなたもオレの気持ちは分からんと思う。

だから、この文章は自分に向けて書いた。

以上、あざした